GoogleとYahooのかな漢字変換Web APIをEmacsから使ってみた

私はEmacsで日本語を書くときはDDSKK-NICOLAという入力方式を使っています。親指シフト入力というかな入力方法、プラス、送り仮名を指定することで効率よく漢字できるとされるSKKが組み合わされたものです。

私はさらに配布されたレイアウトをいじって濁音と半濁音は二打鍵(「た」と打ったあとで「゛」を打つ)で入力するようにしています。本来親指シフト入力といのは一文字一打鍵ですべての仮名をキーボードの数字キーを使わず下の三段で入力できるように考案されたものなので、残念な感じはしますが、キーボードを選ばないし(親指シフト入力では左右の親指それぞれで押しやすいキーが独立してないといけない)、かえって入力しやすくなる文字などもあるのです。

とはいえ、濁音・半濁音だけでなく、DDSKK-NICOLAのかな漢字変換を使っているので、その分を含めると打鍵数が多くなってしまいます。DDSKK-NICOLAでは、変換対象を指定するための打鍵が必要なのです。

そこで打鍵数を減らすためにYahootやGoogleのかな漢字変換Web APIを使ってみることにしました。

目指すのは平仮名を入力した選択範囲をAPIに送って、戻ってきた変換後の値を選択したリージョンと置き換えるというものです。

APIでは、変換候補を返してくれるので、Emacs Lispでマクロが作れれば、普通のIMEのように変換候補を選びながら入力していくことが実現することが出来るでしょう。誰か作ってくれると良いのですが。

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親指シフト残念配列

親指シフト入力をご存知でしょうか。まあほとんどの方は知らないと思いますが、説明は省かせてもらいます。今回は親指シフト入力を知っている方だけが分かる話です。

私は親指シフト入力をするときにEmacsのDDSKK-NICOLAモードを使っています。それ以外ではローマ字入力をしています。Emacs以外で長い文章を書くこともあまりありませんし、とにかくEmacsさえインストールすれば、OSが違っても同じ操作で入力出来るので気に入っています。

さて、私が使っている「親指シフト残念配列」とはどういうものかと言うと、濁音や半濁音を2打鍵で入力してしまうという非常に残念な配列です。それをやったらもはや親指シフト入力ではない、と言う人がほとんどかも知れません。

実は2打鍵で濁音、半濁音を入力する機能というのはこのDDSKK-NICOLAに初めから実装されているものです。(勘違いでした。半濁音の「 ゜」はomeletでは左親指キーとのクロス打鍵時。2018/4/12)

私はskk-omelet-jis.elをカスタマイズして使っていますが、はじめから「 ゜」や「 ゛」が単独で配置されていました。それに気付いたとき、「もう、いいやこれで。」と思ってしまいました。

ということで、普通は親指シフトとクロス打鍵で出力する濁音、半濁音を潰してしまい、クロスで打っても同じ側の親指で打った文字が出るように改変してしまいました。半濁音は全角のピリオド「.」(単独打鍵時のzの場所)にアサインしました。(「半濁音〜」は2018/4/12に追記)

残念なことです(笑)。しかし実際、親指シフトに適したキーボードってなかなか無いですよ。ノートパソコンやMacなどスペースキーがどーんと真ん中にありますよね。私は気にしませんが、やはりMacを使うのにPCキーボードって、という人も居るでしょう。マイキーボードを使うことにしてもOSごとに環境を整えないといけない。私は家ではLinux Mint、会社ではMacとWindowsを使っています。全部の環境で同じような操作性にするのは大変そうです。OSのアップデートで入力のカスタマイズアプリが未対応だったりすると親指シフトそのものがしばらく出来なくなったり。

「残念配列」にすることでキーボードやOSの違いによるストレスから開放されます。それと本来同じ側の親指シフトで入力すべき文字がクロス打鍵で入力出来て、これが意外と楽です。

「○○、親指シフト止めるってよ」という人がいたら最後の手段として教えてあげてもらえると嬉しいです。しかし、残念配列より先に「親指シフトorzレイアウト」のほうが適当かもしれません。公式サイトは、orzレイアウト | JIS日本語キーボードでも親指シフトを楽チンにorz )です。

以上、世界で私唯一人しか使っているものの居ない「親指シフト残念配列」の話でした。

 

 

親指シフト入力 on Emacs のススメ

Emacsは人気のあるテキストエディタです。たくさんのマクロ(スマホでいえばアプリのようなものですかね)があり、文書作成やプログラミングに便利な環境を整えることができます。

Emacsの素晴らしい機能はたくさんありますが、私がおすすめしたいのは、Emacsでは、日本語入力(変換)もマクロを使おう、というものです。Emacsは大抵のOSで使えますので、テキスト編集に関してどのOSでも同じように作業ができるわけですが、さらに日本語の入力もEmacsのマクロをつかうことで、どの環境でもほとんど違和感なく作業ができるようになります。

Emacs上で使える日本語入力マクロはいくつかありますが、おそらくもっとも多く使われているのはskkではないかと思います。skkを使うことでかなり便利になると思いますが、私はローマ字入力方式のskkではなく、skkのパッケージに含まれている親指シフトカナ入力のskk-nicolaというものを使うことで、さらに便利になっている(はず)と考えています。

カナ入力というのがポイントです(親指シフト入力についてはここでは説明を省かせてもらいます)。ただのローマ字のskkだと、OSのデフォルトのIMEのローマ字入力との微妙な違いに混乱してしまいますが、カナ入力だとそうならないわけです(多分ね)。そして、長めの文章を書くときはEmacs上で、検索フォームなどに入力する程度はOS標準のローマ字入力で、という使い分けをするわけです。

そして、繰り返しになりますが、Emacsなので、OSが異なっていてもその慣れた入力方法が全く同じ使用感で使えるということになります。

親指シフト入力については、どのキーボードでも快適に入力できるわけではないというのが難点ですが、マイキーボードを常に携帯すれば買えば解決です。もしくは、私のように濁音、半濁音を2打鍵にしてしまうという残念な使い方もあります。一度、親指シフト on Emacs を試してみませんか。